天才ランナー瀬古利彦に思う事

昭和ノスタルジー
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こんにちはescapeです。

冬はマラソンの季節です。マラソン大国とも言われた時代もありましたが、

男子のオリンピックマラソンのメダルで近年というのは1992年のバルセロナ

大会の森下選手の銀メダルまでさかのぼります。女子はそれなりの成績なので

私も記録をみて男子はあまりふるわないと思いました。

私は、中学時代陸上部に所属していた事からもマラソンをよく観ていました。

この時は、色々な国際大会でも日本人が活躍もされ層の厚さもありました。

そして、間違いなく当時最強の天才ランナーは瀬古利彦でした。食品メーカーの

エスビーに所属もしており、CMでも見た方もいるのではないでしょうか。

マラソンの通算成績は15戦10勝とこの勝率はかなりのものです。今でもマラソン

で入賞なども含めあるでしょうが、これだけ勝利数がある人はいないのではないでしょうか。

しかも国内大会だけのものではありません。当時ライバルの選手というのは、旭化成所属の

宗兄弟でした。大体、瀬古選手の勝利した2位、3位が多かったように記憶しています。

後半までもつれることがあったりもしましたが。特に瀬古選手が天才ランナーと言われる

由縁は、勝利数だけでなく最後のラストスパートにあると思います。

私も鮮明に覚えているのは、83年福岡国際マラソンでの事。この大会は、外国の招待選手も

おり実質、その年のナンバーワンを決める大会でもあります。また、この年の福岡国際は

ロス五輪の代表選考会も兼ねていました。当時の世界記録保持者やタンザニアから新星の

イカンガ―選手がいました。たまたま、高校生の時に皇居の周辺を体育で走る機会があり、

イカンガ―選手が練習していました。軽く流していたのでしょうが、凄いスピードで通り

過ぎたのを記憶しています。そのイカンガ―選手と瀬古選手はこの大会で競技場に入っても

尚、瀬古選手はイカンガ―選手の後ろをピタリとマークしていました。

そして、ラスト100mでスパートして抜き去ります。ラスト100mを12秒で駆け抜けます。

42キロ走り最後にこのスピードがだせる選手は基本いないでしょう。特に長距離選手は

スタミナ型なので瞬発力を兼ね備えた瀬古選手はまさに無敵の強さを誇っていました。

そんな、瀬古選手も残念ながらオリンピックには「縁」がなかった状況でした。

一番、可能性が高いと言われたモスクワ五輪では金メダル候補と言われながらも

日本の出場ボイコットから不参加となりました。

そして、迎えたロサンゼルスオリンピック。金メダルを有力視されるも、オーバーワーク

の調整などで体調も芳しくなく14位と敗退した。この時のタイムは瀬古選手のマラソンタイム

で一番悪いタイムであり、プレッシャーもあっただろうが夏場のレースもはじめてなどの

理由もあったようです。4年に1度の大会に体調をピークに持っていく難しさはあるのだろう。

そして、ソウルオリンピックではすでにピークを過ぎていた感がある。その中において、

国内の代表選考において若手の中山選手が頭角を表してきた。かなり、この人は辛口に

物を言うので物議を醸しだす。以前のプロレスにおける前田選手ではないが、それに

近い発言をしています。ソウル五輪の代表選考を兼ねた福岡国際に当初、瀬古選手も出場

予定がケガで欠場したところに「這ってでもでてこい」というような発言をしていた。

そして、このレースは雨という悪いコンディションの中35キロまで世界記録ペースで

走り抜けた中山選手でありました。きっと、陸連側が瀬古選手に配慮をしたりしている事も

面白くなかったのでしょう。2大会連続で4位となり世界レベルの力もありましたが、

ソウル五輪後のインタビューでも「1位でなければビリも同じ」という発言で

当時は大分マスコミにも叩かれたりもしました。

しかし、この言葉を言える人はどれくらいいるのでしょうか。

それだけ、金メダルにこだわった証だと私は思います。

その後、あまり表舞台からは消えましたが、指導者としても

活動をしていたようです。話は戻り、瀬古選手はソウルオリンピックも9位となり

あれだけ勝てていた選手でしたが、オリンピックだけは悪い成績に終わりました。

昨年、息子さんがまだ30代でしたが病気で亡くされたそうです。つい、そのような

事実だけを追いかけると、昨日の「運」の話が頭によぎったりもします。

しかしながら、私にとっては瀬古選手というのは、今でも日本一のマラソン選手

思います。そして、私の人生の「師匠格のおじいさん」がいるのですが、この方も以前は

ランナーであり、今も色々な活動をされ頭が下がる思いではあります。

また、どこかでブログに書ければとは思いますが・・。

 

 

 

 

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