こんにちは、escapeです。
引き続き保険会社のお話です。前回はこちらから。
さて、入社にして間もない頃、前職の関係で応援していただいた方も
少なからずおり、有難い事ではありました。
しかしながら、すぐ手詰まりになるという事は見通せたのでここから
自分なりの営業戦略をたてないといけなかった状況です。
会社のロケーションが新宿にあった事で、法人などは沢山あったので
最初は、「飛び込み営業」をしてみました。
結論、ここから契約に持っていく事は非常に難しく、ほとんどが受付で
断られる状況が続きました。今の時代でも、十分非効率な営業スタイル
ではあると思いますが、個人的にはそれでも営業職に就いた場合は、
経験をしてた方が良いと思います。何故かと言えば「度胸」がつくからです。
営業が苦手な人の特長として「相手に嫌がられる」など相手にどう思われるか
を気にする人が多いのです。お客にならない相手にどう思われようが関係ない
と割り切れる心を養う事ができるのではないかと思います。今の会社でも、
電話1本営業電話だと躊躇する人がいます。そういう事に負けない心を養う
そして営業は断られるのが常なのでそこに慣れるという意味で、
飛び込みを経験するのは良いでしょう。そして、会社の飛び込みが難しいとなれば、
今度は「商店街」などに軒並み飛び込みをしていきました。こちらは、まだ受付
的なものがないので、商店主などに会える機会もあったり、わずかですが、話を
聞きたいという人もいたりもしました。ただ、アルバイトも多くいたり、時間帯に
よっては忙しい時間などもあるので、確率的には良いものとはいえません。
そんな、手詰まり感が一杯のような事を1か月ほど繰り返していたでしょうか。
そこで、自分の中でダメな事が1つわかりました。ファーストアプローチで「保険」
の話をしても、ほとんど加入をしているわけですから断られるのは当たり前です。
それを少し見方を変えたようなチラシなども自分で作成をしてみたりもしました。
この営業の難しさは、きっかけをいかに「保険」にしない事で入口をつくっていく
ようなものでした。その後、会社でいわゆる士業や医者関係の組合の年金積立の
ような商品とリストがまわってきました。これも、こまめに営業をしていくと
契約に繋げられるものがあり、年金積立の話から保険の話に誘導をしていくような
流れでもありました。特に、医者は勤務医の大学病院の事務局みたいなところに張り付き
営業をしたりもしました。そんな事をしていると少しずつ契約に結び付くものがでて
きたりしました。3か月を経過した頃でしょうか、すでに同期の2名のうち1名は辞めて
しまい、もう1名も私が在籍していたところは本社で風当たりも強い事から違う営業所に
移動したので、実質同期がいなくなりました。当然、その後も2,3名ずつ入社は毎月
してくる状況です。そして、この頃例の朝の朝礼は私への集中砲火でした。周りの人
も気遣ってくれたり、毎日厳しく詰められるよねなんて話も出てきた位です。
ただ、私自身は最初かなり憂鬱にもなりましたが、いつしかこれは相当の演技がある
という事が自分の中でもわかりました。いわゆる、パフォーマンス的にしているということです。
在籍している中では、当時私が一番若かった
ので、他のオジサンたちを責めれば、当然以前それなりの地位の方が多くいたのも
ありプライドに傷をつける事になるでしょう。とはいえ、何も言わないないと緊張感
もでないので、見せしめ的に私の方へ集中砲火する方が良いと管理者側は考えたと思います。
そのような割り切りもでき、いつの日かあまり気にならなくなりました。人間の「慣れ」というの
は恐ろしいものがあります。とはいえ、私も人にここまで怒られまくったのは、
この会社がはじめてではありましたが、。
そして、半年ほどこのような状態が続いた時に私も虫の居所が悪かったのか、反撃
してしまったことがあります・・。ある意味、逆パフォーマンス的な事でもあるのですが。
それは、ある意味逆切れで私は、上司を怒鳴りまくり机も蹴とばしたり物も投げたりと今思えば
酷いものでしたが・・。そして、体育会系の部長もそれに応戦してきて部屋中、罵詈雑言の嵐で
ありました。
しかしながら、普段営業員の人達は言われるばかりでストレスがたまってい
る人も多く、私のこの行動はかえって「ヒーロー」扱いとなりました。
夕方以降、会社に戻るとこの一部始終の顛末を聞きたがっている人も多くいて、その日は皆と飲みに
行ったのを覚えています。周りからは「毎日、あれだけ言われたらね」とか「相手もこちらが素直に
従わないとわかって良かったのでは」などなんだか一見愚行に思えることが、褒められたりして
複雑な心境ではありました。そんな事もあり、周囲のおじさん達には変わった若造というのもあり
随分かわいがってもらったように思います。
やはり自分がまだ若く知らないことも多くある中、そのような年代の人とフラットに付き合えたのは
20代の私にとっては良い勉強となりました。
先程、「慣れ」の話もしましたが、半年もたつとすっかりこのブラック企業にも
慣れてきました。そして、法人営業の開拓をまだこの時点では、見いだせない
悩みもありました。~つづく~
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