こんにちは、escapeです。
連休中にyoutubeを観ていたところ、北海道の夕張市の
今昔のような動画がでてきました。少々、雑感も交え
書きたいと思います。
ご存知のように夕張市は財政破綻都市となり、現在も
ゴーストタウンのような状態ではあります。
2007年に破綻してから15年ほど経過しているが今なお
厳しい状況のようであります。最盛期には、12万人ほどいた
人口もいまでは9000人弱と1割以下にまでに落ちてしまいました。
夕張が栄えていた時期は、昭和40年代半ばで私が生まれたあたり
なので50年以上も前になります。炭鉱の町として栄えていました.
昔は、石炭というのは「黒いダイヤ」と言われるくらい稼げた時代
もありました。しかしながら、時代を追うごとにエネルギー政策と
しては、石油に段々シフトをしていきました。
また、石炭自体も輸入のウエートも高くなり国内の
炭鉱は閉山していくようになりました。日本の地方都市で、国策に
より振り回された衰退都市というのは、色々あるとは思います。
製糸工場などもそのような産業ではないでしょうか。
夕張の昔の映像を観ると、かなり人も多く賑わっており、
百貨店なども存在していた時期もあったようです。
ただ、私自身の漠然としたイメージは炭鉱が衰退したから町が衰退したと
思っていたのですが、実はこれが少々違っていたのです。
夕張の市長というのは20年以上長くされた方いました。この市長は
当初衰退した産業から脱皮を図る事を考えたところまでは、良かったと思うのです
が、時代や産業も含め見誤ったように思います。
「炭鉱」から「観光」へという事で、ある種の業態転換を推進した事が
追い打ちをかけてしまったそうです。時は、バブル期において「スキー場」
や「遊園地」の建設などをドンドン市が推し進めていった状況のようでした。
現在、バブル期のスキー場などもリゾートマンションとともにかなり衰退
しており、ほぼタダ同然の金額で売買されていたりもしています。
勿論、購入後の維持費などを考えると完全無料という様な代物ではなく、
かえってそれが高くつき、買い手がなかなかつかない状況でもあります。
そんな、一大リゾート都市を目指していたのかはわかりませんが、結果
積もった借金も650億円以上となり、財政再建自治体の申請を行い一部
債務免除なども国からしてもらい最終的は350億ほどになりました。
現在も120億ほどの負債が残っている状況です。ただ、この債務申請を
したのは、次の市長であり長く在職していた市長は、最後粉飾決算を行い
債務なども隠していた部分があったようです。何故、このような失政的
な事もしている市長が、長い事支持されていたのかわかりませんが
何事も長期政権というのは腐敗を生み出す原因になるのでしょう。
民間の銀行などの3年ほどサイクルの移動というのは、企業との癒着や
不正を防ぐものとして人事ローテションがされています。これは、一定の
合理性があるのではないでしょうか。
当然、自治体でも借金がある以上色々な行政のサービスはカットされ、
学校なども統廃合され、病院などは縮小され、街の建物や補修なども
壊すものも壊せず、直すものも直せずゴーストタウン化がより進んでいる
というような負のスパイラルです。これは、会社経営と同じなのでしょうが
コストカットによる歳出の削減というのは正直誰でもある程度できる事でしょう。
そういう意味では、以前日産にいたカルロスゴーン氏というのは、経営者として
は私はあまり評価できないところでもあります。
問題は、同時に売上を再構築していかなければいけないところに難しさがあります。
都市で言えば、そのような行政サービスがほとんどなく、産業としても誘致されて
いるものがなければ雇用の場もないわけですから、あえてそこで生活するメリット
はほとんどなくなります。従って、若者も含めた人口流出はとまらなく、残った
住民も高齢化していく中で税収も上がらない中、負債を返していくというのは
困難な状況ではないでしょうか。会社で言えば「売上」でしょうし、都市で言えば
「人口」という事になるのでしょうが、ここの抜本的な改善がなければ結果
コストだけを削っても限界があるのでしょう。最近では、京都市でも財政危機
などと言われている位で、日本の色んな都市でこのような問題は抱えているので
はないでしょうか。そもそもが、国自体が国家破綻などと言われている論議も
以前からあるので、数十年後は大分違った景色になっているような気もします。
国自体も人口減と高齢化が叫ばれていますが、未だに「先延ばし」で今日まで
きているようにも思いますが、政治家の皆さんどうでしょうか。
世界経済は、目まぐるしく動いているようにも思いますが、この国だけは
腰が重く「動く気がない」のか「動かないのか」わかりませんが・・。
北朝鮮のミサイル対応を見ているだけでも、数年前と全く対応が変わらない
ように思いますが、これが全てを表している気がします。
後は、「個人」が変化していく以外、「道」はないのではないでしょうか。
そんな事を、夕張の今昔の動画をみてふと考えた次第です。
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